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Rebranding Story1:5年間の歩みを振り返ったら、オランダ支社を設立することになった話

2025年5月1日 未分類

coachingleadersjapanオランダ支社

おかげさまで、35 CoCreation合同会社は2025年5月1日に記念すべき5周年を迎え、「Coaching Leaders Japan」へと社名を改め、新たなステージへ向かいます。

この特別な節目を迎えるにあたって、今回の記事では私たちのこれまでの歩みを振り返り、社名変更と同時にリリースした「オランダ支社の立ち上げ」の経緯についてお話します。

答えを与えるだけでは、組織は救えない? 

2020年、私たちはコンサルティング会社としてスタートしました。人事領域のコンサルタントとして、多くの企業の人事戦略に関わる日々。しかし、時が経つにつれ、一つの疑問が頭から離れなくなったのです。

それは「答えを与えることだけが、本当に組織やリーダーを救うのだろうか?」ということ。

コンサルタントが提示する答えは、確かに一時的な解決には繋がるかもしれません。しかし、それは外部から与えられたもの。組織やリーダーが自ら深く思考し、内発的な納得に至らなければ、持続的な成長には繋がらないのではないか。そう思うようになったのです。

現代社会は、誰も答えを知らない課題に溢れています。そんな時代に、ゴールまでの道筋を見出すために本当に必要なのは、人事制度のようなシステムや統制ルールだけではありません。健全な対話で答えを導き出せる、組織のあり方そのものが問われています。

「もし、コンサルタントがいなくなったら、クライアントは自立して答えを出せるのだろうか?」

「常に答えを求められ、それに応じ続ける関係性は、果たして健全なのだろうか。」

そうして悩み抜いた結果、創業から2年が経った2022年5月。私たちはオントロジカル・コーチング(*1)を主軸とする企業へと生まれ変わりました。

(*1)コーチング対象者の土台にあたる、ヒトの在り様(Being)を変容し、意識や認識の器を拡張。土台を拡張させながら、ヒトの行動の源泉となる知識やスキルを加えていくことで、自己変容型知性を持ち合わせる次世代のリーダーシップに変容することを目指すコーチングです。

コーチングの可能性を信じて、3年。

コーチングとは、問いを通じて相手が内なる答えを見つけ出すプロセスを支援すること。クライアント自身の変容が不可欠なため、根気と粘り強さが求められます。信頼関係を築くには時間がかかりますし、時にはクライアントにとって耳の痛い問いを投げかけなければなりません。即効性を求めるコンサルティングからの転換は、決して簡単ではありませんでした。

それでも、私たちは課題に正面から向き合い、自らの力で納得のいく答えを見出すことこそが、組織と個人の成長に不可欠だと信じ、多くの組織やリーダーとの対話を重ねてきました。

そして、多くの変革の瞬間に立ち会ってきたことで、今、私たちの選択は決して間違いではなかったと確信しています。

「コーチングが組織を変える」

そう信じている私たちだからこそ、創業から5年が経った今、改めて自問しました。

「私たちだからこそ提供できる、独自の価値とは何か?」

たどり着いた答え。それは、「グローバル」という視点でした。

日本と異国の「狭間」を経験してきた強み

私たちのコーチ陣は、外資系企業での豊富な経験や、日本企業のグローバル展開を支援してきた実績など、グローバルビジネスの最前線で多様な経験を積んでいます。異なる文化と価値観が複雑に絡み合う世界で、いかに効果的な対話を生み出し、強固な信頼関係を築くか。その難しさと、そして何よりも重要性を、私たちは肌身で感じてきました。

グローバル展開を加速させる企業は、常に変化の荒波にさらされています。予測不能な政治・経済情勢の変動、根深い文化・習慣の違い、優秀なグローバル人材の確保・育成など、乗り越えなければならない壁は数え切れません。

外資系企業の日本法人は、グローバル本社からの高い期待と日本市場の現実との間で、大きなギャップに苦しむこともしばしば。世界と渡り合えるリーダーの育成は待ったなしの課題です。また、その逆も然り。海外進出する日本企業においては、多様な国籍の人々と日本人経営幹部との間で板挟みになる担当者の苦労は、計り知れません。

この複雑な状況を真に理解できるのは、まさにその「狭間」で生きてきた人たちです。私たちはそれぞれが「狭間」の立場で様々な経験を積んできたからこそ、このような複雑な状況下で、様々なジレンマ駆け引きの間を取り持つ「橋渡し役」としての価値を発揮してきました。

グローバルという文脈の中で、複雑な組織に身を置く人に寄り添いながら、コーチングを通じて主体的な行動変容を促す。

それこそが、私たちの価値の根幹を成すものだと、行き着いたのです。

コーチングはビジネスを加速させる「掛け算」のスキル

振り返ると、私たちのコーチングに対する捉え方も、かつてとは大きく変わりました。重要なのは、「コーチングか、そうでないか」という二元論ではなく、コーチング的アプローチを多種多様な要素と組み合わせ、掛け算のように活用すること。

予測不可能な現代において、重要なのは「答えを知っていること」よりも、いかに「質の高い問い」や「質の高い対話」を生み出し、目標達成へと道筋を描けるかということです。例えば、セールス担当者が顧客の真意を的確に捉える、開発担当者がまだ顕在化していない市場ニーズを掘り起こす、といったように、人と人が交わるあらゆる場面で、コーチングは価値を生み出す可能性を秘めています。

質の高い対話を支えるのは、信頼関係に基づいたオープンなコミュニケーションです。誤解や批判を恐れず、率直な意見を交わせる環境こそが、イノベーションや変革をもたらします。しかし、多様な人々が交わるビジネスの現場では、意見がぶつかったり、本音を吐露できなかったり。高度な心理戦が繰り広げられた結果、心を消耗してしまうといった場面も少なくありません。

そして、一度こじれてしまった人間関係を「リセットしよう」と声を上げられる人は非常に稀です。

そんなときこそ、私たち第三者であるコーチの出番。一人ひとりの「在り方」にアプローチすることで停滞した状況を打破し、組織と人の可能性を最大限に引き出します。

いざ、オランダ支社立ち上げへ

こうした私たちの思いや強みを最大限に活かせる場所はどこか。そう考えたとき、私たちの視線は自然と海外市場へと向かいました。

海外、特に欧米では、個人のパフォーマンスと責任が強く求められる文化が根付いています。成果を出せば評価され、そうでなければ厳しい現実が待っている。だからこそ、質の高い対話を生み出し、組織に貢献することが非常に重要であり、コーチングへのニーズも非常に高いのです。

実際、私たちのオファーが響いているのも外資系企業が多く、これまでも例えばこんなシーンで価値を発揮してきました。

日本人マネージャーが「部下に年長者がいるから、なかなか強く言えない」と打ち明けたとします。外国人コーチであれば、「年齢は関係ない。マネージャーとして言うべきことを言うべきだ」と一蹴されてしまうかもしれません。しかし、私たちは、その葛藤の背景にある複雑な文化的要因を深く理解し、寄り添うことができます。

また、逆のケースも同様です。外国人マネージャーが日本人の部下を持つ場合、日本的なコミュニケーションの曖昧さや、直接的な表現を避ける傾向に戸惑うことがあります。例えば、ポルトガル人のクライアントは、「意思表示をあまりしない日本人が何を考えているのか分からず、何を言っていいのか、何を言ってはいけないのかが分からず、とても怖い」と打ち明けてくれました。

こうした異なる文化や考え方から生まれる摩擦を解消し、両者の「狭間」で円滑なコミュニケーションを促す架け橋として、これまで以上に独自の価値を提供したい。

その強い思いから、私たちは5月1日付で、欧州のハブ・オランダに子会社を設立する決断をしました。

そして、私たちの新たな挑戦を宣言するべく、会社名も「35 CoCreation」から「Coaching Leaders Japan(コーチング・リーダーズ・ジャパン)」へと変更します。

5周年を機に新しいフェーズに進み、「グローバルなリーダーを育て、持続的な発展を実現する世界を創る」ことに、日本と欧州から挑戦していきたいと思います。

難易度の高いチャレンジですが、素晴らしいコーチ陣そして仲間とともに、どんな未来が見れるのか、今からとてもワクワクしています。「Coaching Leaders Japan」となる私たちを、引き続き応援していただけると嬉しいです。

次の記事では、新しい社名に込めた意味と、私たちが目指したい未来についてお話します。

Rebranding Story2:「35 CoCreation」は「Coaching Leaders Japan」へと生まれ変わります

Rebranding Story2:「35 CoCreation」は「Coaching Leaders Japan」へと生まれ変わります

https://coachingleaders.jp/column/rebranding-story-2/

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